決断のとき

亡夫の遺志を継いでアートギャラリーの館長になったルーは由緒ある家柄の未亡人として常に人目を気にする毎日。そんな彼女の人生に、ある日突然波風が立った。「暑いですね。このへんでひと雨ほしいところだ」そう言って声をかけてきたアンドルーは大柄のハンサムな男で、テキサスから来たということしかわからない。だがふしぎなことにルーは、彼をひと目見てその人となりを信用した。でも警戒するにこしたことはない。自分が一時の気晴らしの相手にされるのはいやだったし、未亡人に近づく男には気をつけるよう周りから言われてもいた。だが、初めてのデートでキスしてきた彼にルーはときめいてしまう。しっかりしてルー。恋と欲望の区別くらい、もう判断できていい年よ。