
王権と民の文学
ー記紀の論理と万葉人の生き様
飯泉健司
2020年10月16日
武蔵野書院
13,200円(税込)
人文・思想・社会
王権、民という二つの観点から文学をとらえる試み 王権と民、対照的な存在であるが、文学はこの二つの世界を行き来しながら展開していく。民の文学を吸収して王権が文学を作り、その文学が民に影響を与える。八世紀の文学は王権と民の間を循環しながら展開する。 よって本書では、記紀の分析を通して王権の論理を、万葉集の分析を通して民の生き様を考察する。そのことによって、律令始動期という特殊な状況下で成立した八世紀の文学の在り方について考えてみたい。 序 第一部 王権の論理─記紀の舞台裏 第一章 始原 第一節 天地─アメノミナカヌシ 第二節 国土─国生み神話 第二章 国土平定 第一節 平定神─タケミカヅチ 第二節 移譲神─オホクニヌシ 第三章 国譲り 第一節 国譲りの意義 第二節 信仰的背景 第四章 初国知らす 第一節 武力制圧─神武天皇 第二節 信仰掌握─崇神天皇・三輪山説話 第五章 王権と臣下 第一節 レガリアを支える者─ニギハヤヒと神武東征 第二節 忠臣─ウマシマヂ 第六章 人の世の統治 第一節 為政観─タケと王 第二節 知恵と情─イハノヒメ 第七章 律令の始動 第一節 王朝交替─継体朝・勾大兄皇子歌謡 第二節 傀儡される母─斉明天皇 第三節 時空の掌握─天智天皇 第八章 支配される者の知恵 第一節 祭祀氏族─出雲国造 第二節 国造 第九章 王権の影で─怨霊 第一節 鎮魂─蘇我氏 第二節 御霊信仰 第二部 歌と民─万葉人の生き様 第一章 民の心 第一節 願い─若返り 第二節 怒りと恨み─恥の表出 第二章 旅する民 第一節 陸路─手向け 第二節 水路─筏師 第三節 離別─防人 第三章 民と鎮魂 第一節 土地神鎮魂─黒人の近江荒都歌 第二節 死者鎮魂─人麻呂の吉備津采女挽歌 第四章 民と京 第一節 藤原京と開拓民─三山伝説 第二節 平城京と民─風刺の文学 第五章 天皇をめぐる人々 第一節 呪力の付与─鏡と額田王 第二節 資格の認定─神意と中皇命 結 初出一覧 あとがき 索引
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