一九三九年の在日朝鮮人観

木村健二

2017年10月6日

ゆまに書房

3,080円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会

1939年という年は、在日朝鮮人にとって、中央協和会のもとに各道府県レベルで一斉に協和会が設立され、「内地同化」という形で自らの文化や生活習慣まで否定されていく年であった。それに関連して、日本人の在日朝鮮人観にも大きな影響を及ぼすことになった年ということもできる。  本書は、1939年末に確立する協和会体制に関連して、主として山口県や福岡県において、どのような在日朝鮮人観があったのかを、当局の政策・座談会・融和団体やジャーナリズム及びそこでの位置づけを中心に検討し明らかにすることを課題とする。それを通して、敗戦以降今日に至る日本人の在日朝鮮人観にどのような影響を与えたかを展望する一助としたい。  1939年の山口県や福岡県を中心に、在日朝鮮人が如何に生きたか、そして日本人の在日朝鮮人観がどうであったかを検討し、現代につながる大きな歴史の流れを展望する。 ●特におすすめしたい方 在日朝鮮人史の研究者、関心のある一般読者の方。日本近現代史、朝鮮近現代史、移民史、メディア史、山口県史、福岡県史研究者。大学・公共図書館など。 ◆序 章 課題と研究史 ◆第1章 朝鮮人の来住と政策・呼称の推移 ◆第2章 在日朝鮮人古物商の成立と展開 ◆第3章 1939年の関門日日新聞にみる在日朝鮮人 ◆第4章 「座談会:福岡県下在住朝鮮人の動向に就て」にみる朝鮮人観 ◆第5章 山口県における内鮮融和事業とその変遷 -下関昭和館を中心に ◆第6章 協和会体制下における朝鮮人対策 ◆終 章 まとめと展望 ◆あとがき ◆ 索 引

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