フクシマの荒廃

アルノー・ヴォレラン

2016年11月1日

緑風出版

2,420円(税込)

科学・技術

救助隊の出番は終わった。 今は清掃作業員、除染作業員の出番だ。彼らには顔もなければ言葉もない。彼らは話さないし、何も表現しない。存在していないのと変わらない。もう何週間も前から、友人であり通訳でもある龍介と私は、亡霊と化してしまった地域の奥に潜み、こちらを窺う「目に見えぬ敵」との日々について書くため、この名も無き人たちに会おうとしている……。 本書は、フランスの日刊紙『リベラシオン』の特派員が、福島第一原発事故の除染・廃炉作業に携わる労働者などフクシマの棄民たちから原子力村の面々までを独自の取材とインタビューでまとめた迫真のルポルタージュである。(2016.10) 再確認 はじめに 第1章 非日常に向かって 第2章 早熟な若者 第3章 埠頭 第4章 人間蟻塚 第5章 原発の足元で 第6章 原発ジプシー 第7章 下請けのマトリョーシカ(ロシア人形) 第8章 過剰被ばくの健康への影響 第9章 フクシマの子 第10章 フクシマをつくった男 第11章 日本原子力ムラ エピローグ 謝辞 訳者あとがき

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