地理的表示法制の研究

荒木 雅也

2021年11月15日

尚学社

5,830円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会

生産地と産品との結び付きが肯定される場合に産品の産地名称に保護を与える地理的表示制度に関する法的課題を論ずる。 世界各国の地理的表示保護に影響を与えるEU規則やTRIPS協定において問題となる「結び付き」の定義,商標制度との比較において際立つ「追加的保護」「普通名称化の阻止」といった機能の抽出を端緒とし,EUにおけるPDO(保護原産地呼称)とPGI(保護地理的表示)の展開を概観したのち,PGIに相当する日本の「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」による登録手続における関係者間の合意形成の問題や,国際規格・独占禁止法等の地理的表示保護との緊張関係について検討する。 第1章 地理的表示制度の意義と必要性 第2章 社会的評価,追加的保護,普通名称 第3章 地理的表示に関する国際交渉 第4章 EU の地理的表示制度 第5章 パルミジャーノ・レッジャーノ / パルメザン・チーズに関する欧州司法裁判所判例 第6章 日本の地理的表示保護法の概要 第7章 地理的表示保護法における登録手続と合意形成 第8章 チーズのコーデックス規格に関する国家間の対立と地理的表示 第9章 地理的表示と独占禁止法

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