
アファーマティブ・アクション正当化の法理論の再構築
茂木 洋平
2023年2月28日
尚学社
6,820円(税込)
人文・思想・社会
アメリカ合衆国におけるAffirmative Actionの構造を解明し,日本でのアファーマティブ・アクションの議論に受容可能な部分を明らかにする。 日本の法学説は「構造的差別の是正手段」としてアファーマティブ・アクションに着目し,「マイノリティが社会的資源を獲得し,マジョリティが社会的資源を喪失し,その獲得のハードルを高められるという」枠組に基づき,アメリカにおけるAffirmative Actionの憲法適合性に関する議論を参照してきた。しかし,政治力の無いマイノリティはAffirmative Actionの対象者から外され,指導的地位において過小代表に陥り,このことにより偏見や固定観念が助長される場合があり,Affirmative Actionは「差別是正策」としての側面だけでは理解できない。合衆国最高裁は,Affirmative Actionが「人種的分断を防ぎ,統合を促進する」という観点からその措置を正当化しており,本書はこれらを精緻に検証し,日本での法的議論を再構築する必要性を主張する。 目次 序章 問題の所在と本著の課題 第1章 マイノリティとAffirmative Action──マイノリティの政治力と人種グループ間の緊張関係 第2章 Affirmative Actionの対象者 第3章 Affirmative Actionとは何か──マイノリティ同士の関係の視点からの考察 第4章 Affirmative Actionの意味──Affirmative Actionはどのように翻訳すべきか 第5章 合衆国最高裁判所裁判官によるAffirmative Actionの評価 第6章 アファーマティブ・アクションの憲法上の評価 第7章 アメリカ合衆国における多様性の価値の意味──人種的分断の防止と統合の促進の視点から 結章 Affirmative Actionの理解の枠組の再構築とアファーマティブ・アクションの評価
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