アリエナイ理科式世界征服マニュアル

世界征服するにはこういう手順で〜という本ではないです。世界征服するにはこういうこと気になるよね、関係ありそうだよね、でも実際はどうなの？みたいな解説がされる。博覧強記の筆者が様々なトピックについて説明をしていく。筆者は医学系の怪人なので主に医学や薬学のトピックが多い。しかし、それに加えて重火器や法律などの変遷を語る知識の源はどこにあるのか、と疑問に思うほどだ。ただの専門家がネタっぽく専門知識を語るだけにとどまらない。 まあ、個人的には具体的に世界征服を行う手順についての考察やフィクションに存在する悪の組織の方法論について考察するといった切り口も読みたいなあ。いや、あんまりそういう非倫理的な事柄について語る事は避けるご時世ですかね？完全自殺マニュアルみたいなのは駄目なんだろうなあ。 とはいえ麻薬組織の構成やブツの単価が精製の過程を経てどのように変化していくのか、はこの本でなくては知り得なかった情報かもしれない。ブラックラグーンやヨルムンガンドを読む時に本書の知識があると考察が捗るかもしれない。