明末西洋科学東伝史

『天学初函』器編の研究

安大玉

2007年8月10日

知泉書館

6,600円(税込)

科学・技術

16世紀から17世紀初めにかけイエズス会士により7000冊もの西洋の学術書籍が中国にもたらされた。宣教師マテオ・リッチらは,徐光啓や李之藻ら中国人士大夫の協力を得て,キリスト教を中心に様々な分野の書物を精力的に漢訳していった。 そのうち数十編が『天学初函』として編集された。それはキリスト教と西洋文化事情を紹介した「理編」と,科学書を集めた「器編」とから成るが,「理編」については多くの研究があるにもかかわらず,「器編」については本格的研究がない状況である。 本書は「器編」11篇のうち数学書と天文学書の10篇について考察するが,それらはイエズス会の代表的天文学者・数学者であるクラビウスによるユークリッド原論注解,天球論,実用算術論,アストロラビウムなどの著作群である。 著者はラテン語原典と漢訳とを比較・対照しつつ詳細な分析を加え,伝統的な中国科学が西洋科学を受容する複雑な経緯を解明,東西文化交流史に新たな光を投じる画期的業績である。

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