
スヌーズレンの基礎理論と実際
心を癒す多重感覚環境の世界
クリスタ・マーテンス / 姉崎 弘 / マティーアス・アンデルス
2015年8月29日
学術研究出版
3,300円(税込)
人文・思想・社会
監訳者 まえがき より 2013年に大学教育出版から刊行した本書『スヌーズレンの基礎理論と実際ー心を癒す多重感覚環境の世界ー(第2版)』がすでに絶版になっていることから、読者からも早く復刻版を読みたいという声を以前からいただいていた。この度学術研究出版/ブックウェイから第2版の復刻版として本書をリニューアルし刊行できることは、監訳者として誠に嬉しい限りである。今回の刊行に際して日本語訳を再度若干見直し、より適切な訳になるように修正を加えた。 著者のクリスタ・マーテンス博士は、前ドイツ・フンボルト大学リハビリテーション科学研究所教授である。2002年にフンボルト大学で創始者の一人アド・フェアフールと共にISNA(国際スヌーズレン協会)を共同で設立し世界に向けてスヌーズレンの理解啓発と研究の推進を図っている。 マーテンス博士はオランダでスヌーズレンが始められると一早くオランダに赴き創始者たちと親交をもち自らスヌーズレンを実践するとともに、それを科学的に研究し理論化を図っている。マーテンス博士はスヌーズレンを実践と理論の両面から研究してきた数少ない研究者の一人である。 本書ではスヌーズレンを「レクリエーション」のみならず「セラピー」や「教育」としてもとらえている。創始者は当初スヌーズレンをリラクゼーションいわゆる安らぎを与える活動としてとらえていたが、マーテンス博士は当初よりスヌーズレンのセラピーや教育としての側面に注目してきた。私自身もスヌーズレンの教育的側面に着目して2003年の第2回国際スヌーズレンシンポジウム(オランダ大会)において研究発表を行っている。今日の世界の認識はスヌーズレンは「レクリエーションのみならず、セラピーや教育としても活用されている」というものである。このことは今日創始者も認めているところである。 本書は前半が理論編、後半が実践編からなっている。理論編は「スヌーズレンの神経学的基礎」「スヌーズレンにおける介護者と教師」「スヌーズレンの中で対話を行うこと」「スヌーズレンが適用される領域」「スヌーズレンの特別な内容と目的」から成る。中でも、スヌーズレンの実践を行う介護者や教師には脳の神経学的基礎理解が不可欠とされている。また実践編は「スヌーズレンの実際的な単元の使用法」「スヌーズレンの実際的な単元(20の単元)」「付録」から成る。各単元では、単元ごとの目標および段階・時間・目的・内容・準備物(音楽)の項目に沿って、実際の展開例を写真を交えてわかりやすく解説している。スヌーズレンを実践する人々はこの実践の各単元から参考となる情報を入手することができると思われる。 本書がスヌーズレンの基礎を理解し実践しようとする福祉・医療・教育などの分野の人々の教科書あるいは手引書として広く活用されることを願うものである。
close

ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
X

LINE
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ




みんなのレビュー