夢をかなえるゾウ4

「死」と隣り合わせのストーリー形式で、人生観を強く刺激する一冊であった 中でも、"身近な人に感謝の気持ちを伝える"のストーリーの中で、 「働く」という言葉の本来の意味(傍にいる人の苦労が分かって感謝できるようになれば、世の中の人らの苦労を減らせるサービスを生み出せる)を再確認できた

シリーズ４作目。今回は笑いよりもしんみり感動。小説としても面白い。 教えとして一番良かったのは夢の解釈について。人間は既に幸せな生活を送れる状態になっていたとしても、手にすることができていない未来＝夢として、未来に縛られて今を苦しんでいる。 全ての人間の目的は「幸せになること」であって、夢は一つの手段に過ぎない。夢の叶え方と、夢の手放し方の両方学ぶことが大事。 本当に、達成した夢のことは忘れてしまっていた。そして、まだ達成していない夢だけを夢として認識していた。そう思うと夢は欲に似ている。どれだけ満たされてもまだ足りないのだ。

このシリーズは滅多に無い一気読みする本の１つ。 今回は人が死にむきあったとき、どう残りの時間を過ごすのか、また、死に向き合っていない人もどう生きていけばよいのか、死を通して何が学べるのかを毎度のとおりシリアスあり笑いありで教えてくれた。 きっとまた読み直すときが来ると思う。

どうしても一巻目を読んだ時の良さが忘れられなくて、評価が低くなってしまう。 死の覚悟とかエンディングノートとか、重くて誰もが突きつけられるテーマを軽く読みやすくというのがすごいと思う。 死ぬとき後悔しない行き方をせねばならんのだなー。