静寂なほど人生は美しい

弱視の音楽療法士が伝える「聞こえない音」の世界

工藤咲良 / Volffi

2020年11月30日

Clover出版

1,650円(税込)

人文・思想・社会

『聞こえない音を聞く方法を知る人は、音のない存在に気づける人』 弱視で産まれた著者の、目立たずささやかで、聞きのがしがちな人生の旋律を描くエッセイ 聞こえない音があります。 見えない世界があります。 目に見える日常の雑事や仕事に夢中になっていると、 些細な変化に気づかず、目に見えるものに振り回されてしまいます。 その時、あなたは、あなたらしさを失います。 聞こえない音を聴こうとすること、 静寂の中に、身を置くことは、あなたを自由に解き放ちます。 その時、あなたは、あなたらしさに戻るのです。 それを感じられると、なにかを「しない」ことの価値を知るはずです。 音のない音楽を聴くことができるでしょう。 私たちの力の及ばないところで、働いてくれている、目に見えない存在が、感じられるようになるからです。 そんな人はやさしいひと。 自分の居場所を持っている人々。 ハンディキャップを持っている、持っていないに関わらず、 人はそれぞれに、生きづらさを背負って、今を生きているのではないでしょうか。 聞こえない音に耳を傾けるひとは、「生きづらさ」が、決して無駄ではないことを知ります。 人知れず噛みしめた苦しみや、誰にも目を向けられることのなかった努力。 そんな「聞こえない音たち」が、見えない糸のように、人と人、時代と時代をつないで、私たちの社会は紡がれてゆきます。 〜以下序文より〜 この本では、「聞こえない音を聴く」ことを通して、目に見えない世界と出会う道をお伝えします。 それは、私が音楽療法士であることに加えて、弱視という障がいをもっているからです。 私は先天性弱視で、左目の視力が0・05、右目の視力はありません。 両目とも視力は矯正不可能で、見える方の左目も、視野は下半分しかありません。 でも、生まれつきなので、私にとってはこれが当たり前。 子どものころは、自転車も一輪車も乗りまわしていましたし、 大人になってからは、国内外どこへでも、言葉さえ通じれば、一人で行きます。 こういうことを可能にしてくれているのは、 聴覚、触覚、嗅覚、その他、視覚以外のありとあらゆる感覚です。 こうして、生まれたときから自然に鍛えられてきた私の聴覚は、 音楽療法士という職業において、大活躍をしてくれただけでなく、 この本を通して、「聞こえないけれど、実際には響いている音」を聴く方法を、 みなさんにお伝えすることを、実現させてくれました。 人生の壁にぶつかった時、アントロポゾフィーは、私に一筋の道を開いてくれました。 「目に見えて、手で触れることのできるこの世界の後ろには、大きな、大きな、目に見えない世界(精神界)があるんだよ。」 これがシュタイナーの思想、アントロポゾフィーの考え方です。

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