患者と医療従事者の権利保障に基づく医療制度

新型コロナウイルス禍を契機として考える

岡田行雄 / 内山真由美 / 大場史朗 / 薮志保子 / 岡本洋一 / 櫻庭総

2021年3月25日

現代人文社

2,750円(税込)

医学・薬学・看護学・歯科学

2020年に世界を駆けめぐった新型コロナウィルス禍は、我が国にも大きな影響を与えた。医療現場はその最も大きな影響を受けた場所と言っても過言ではない。陽性反応者やその家族だけでなく医療従事者にまで差別が及ぶ。病院を辞める医師や看護師も多く生まれている。また、新型コロナ患者の治療に取り組んだ結果として赤字を余儀なくされ病院の経営に深刻なダメージを負う。 これは新型コロナ禍を引き金として、我が国の医療制度の脆弱さを炙り出されたといえる。これまで、我が国の医療制度・医事法は、真に国民・市民の命と健康を守るものであったといえるであろうか。患者の権利保障と医療従事者の権利保障という視点が欠けている医療制度・医事法が、コロナ禍をめぐる危機的状況の背景の一つとして挙げることができるのではないであろうか。コロナ禍は我が国の医療制度の脆弱性の延長線上に存するものではないであろうか。 患者と医療従事者の権利保障を基軸に据え、我が国の医療制度の脆弱性の原因を検討し、既存の関係法規の概説にとどまることなく、医療制度・医事法の改革の道筋を提示する。 Prologue 新型コロナウイルス禍で露呈した患者の人権なき医療の脆弱性 (岡田行雄) Chapter.1 日本におけるこれまでの感染症対策 (内山真由美) Chapter.2 新型コロナウイルス禍におけるルールのあり方ーー「濃厚接触者」を例にして (岡本洋一) Chapter.3 新型コロナウイルス禍からみる「医療を受ける権利」(大場史朗) Chapter.4 新型コロナウイルス禍に考える精神科医療のあり方(内山真由美) Chapter.5 新型コロナウイルス禍で顕在化した医療費抑制政策の問題点と医師の労働問題 (櫻庭 総) Chapter.6 新型コロナウイルス禍を契機として専門家と国の関係を考える (大薮志保子) Chapter.7 医師(医療従事者)の養成システムを見つめ直す (森尾 亮) Chapter.8 新型コロナウイルス禍で露呈した地方発の医療崩壊を乗り越えるには (岡田行雄) Epilogue 新型コロナウイルス禍の克服に向けて (岡田行雄) Column1 特措法と感染症法の改正 Column2 COVID-19と業務妨害罪 Column3 一斉休校、外出自粛、休業要請 Column4 介護崩壊を防ぐことは医療崩壊を防ぐこと Column5 コロナ禍におけるマスメディアの報道 Column6 強制入院と人権擁護システム

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

0

未読

0

読書中

0

既読

0

未指定

1

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください