ぼくのふうちゃんをかえして

気が小さい…友だちをつくれない…そして悲しいことに、他の子どもたちにはバカにされ、いじめられる…自分をなぐさめるために、トムはいつも毛布を抱いています。夜、休む時も、昼、他の子どもたちと一緒になる時も…自分を取り囲む社会が、トムには、なんとなく怖いのです。そんな不安な状態を乗り越えるきっかけとなったのが、ふうちゃんどろぼうでした。大事な、大事な毛布、ふうちゃんを取り戻すために、トムは、勇気を出します。ほんとは、怖いものなど存在しない、怖いものは自分の心の中にしか存在しないのだということに気づくのです。絵本翻訳コンクール最優秀賞作品。