
日系ブラジル人芸術と〈食人〉の思想
創造と共生の軌跡を追う
都留ドゥヴォー恵美里
2017年3月31日
三元社
4,620円(税込)
ホビー・スポーツ・美術
ブラジル芸術を語る上で欠くことのできない日系人画家の存在。移民から百余年、日本ではあまり知られていない彼らの生と創造の有り様を、ブラジルという土壌に通底する「食人主義」概念ー 他者を食らう - に照らして辿る。日系コミュニティ内にとどまらず、ブラジル近代芸術の潮流をコンテクストに据えた、かつてない論考。 【オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』全文初訳掲載】 凡例 はじめに 第1章 戦後の日系人画家たち 1 日系人画家、大舞台へ 2 戦後ブラジルの日系人画家たちの潮流 a 具象画家ー半田知雄とジョルジ・モリ b 抽象画家ーマナブ・マベとトミエ・オオタケ 第2章 ブラジルの日系芸術家の歴史的・文化的背景 1 日本人移民と、日系人社会の文化形成 a 移民の開始と文化形成 b 初期の文化活動ー結束力と組織化 c 細川周平の文芸に関する時代区分 2 聖美会 a 聖美会の結成ー戦前の聖美会 b 活動の再開ー戦後の聖美会 c 聖美会以外のグループ d 聖美会の特徴ー自画像/画風の統一性の欠如 e 一九七〇年の聖美会解散騒動からみる日系社会での役割・期待 f 戦後の芸術家と聖美会・日系社会ー日系芸術家にとっての聖美会 3 藤田嗣治の訪伯 第3章 二〇世紀ブラジル芸術の政治的背景と日系人画家たち 戦後を中心に 1 政治的変遷と芸術 a 二〇世紀ブラジルの政治体制の変遷 b 芸術と政治ーインスティテューションの設立 2 ブラジルの幾何学的抽象とアンフォルメル a コンクレチスモとネオコンクレチスモーサンパウロとリオデジャネイロの場合 b アンフォルメル c 日本とブラジルのアンフォルメルと批評家 3 〈場違いの思想〉とブラジル・日本、そして日系人 4 日本人移民以外/以前から持ち込まれた「日本」 第4章 ブラジルという土壌 1 モデルニスモの誕生 2 通底概念「食人主義(アントロポファジスモ)」 a 『食人宣言』執筆の背景 b 『宣言』にみる〈食人〉の思想ー宣言のディスクールから c 対立の図式ー〈敵〉と〈我々〉 d オズワルドにとっての二つの〈食人〉 e 「カライバ」の多義性と繁殖力 f 食人主義の位置づけ 3 日系人芸術と〈食人〉 a 「食われる」 b 「食らう」 おわりに 注 参考文献 謝辞 掲載図版一覧 * 年表 インタビュー 1 トミエ・オオタケ 2 ジョルジ・モリ 3 エウザ・オダとユタカ・トヨタ 4 田口秀子 資料 1 『1 BIENAL DE Sao Paulo』(1951年) 2 オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』(1928年)の掲載誌面 3 オズワルド・デ・アンドラーデ『食人宣言』1928年 * 事項索引 人名索引
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