バロック

文化、神話、イメージ

アンドレア・バッティスティーニ / 高橋健一

2023年9月6日

三元社

4,950円(税込)

ホビー・スポーツ・美術

従来の価値が転倒し、幻惑的な過剰さが満ちる強烈なまでに劇的な時代。 バロックは単なる一様式ではなく、世界にたいする人間の総合的な態度だ。イタリアに始まりヨーロッパ各国に広がった、秩序と無秩序が壮大に渦まく17世紀バロックの文化ーー文学、修辞学、哲学、科学、美術、音楽ーーの特質を顕在化させる。 序章 本書の展望 7 第一章 二つの歴史叙述概念の定義と歴史  21 第一節  内向的で気取ったマニエリスム芸術 21  第二節  バロックの誇大妄想 25 第二章 古典主義とバロック 30 第一節  「驚愕」にたいする防壁 30 第二節  節度の追究 36 第三章 カトリック改革の精神性 43 第一節  布教活動への召命 43 第二節  イエズス会の説得術 46 第四章 理想と妄想 58 第一節  新奇さと驚異 58 第二節  スペクタクルとしての人生 65 第三節  秩序と無秩序のあいだ 72 第四節  コレクショニズムから包括的な百科全書へ 83 第五章 テーマとモティーフ 92 第一節  世界劇場 92 第二節  精神病の諸象徴 --狂気 97 第三節  狩猟のイメージ --自然の秘密という獲物を追う科学者 100 第四節  死の勝利 110 第五節  望遠鏡の驚異 122 第六節  無限にたいする陶酔と恐怖 133 第六章 レトリックの型 145 第一節  才知と鋭才 145 第二節  論考による体系化 155 第七章 姉妹芸術 167 第一節  建築における曲線の優位 167 第二節  変身と動き 174 第三節  キリスト教信仰のためのイメージ 192 第四節  絵画の首都ローマ 201 第五節  非順応主義的選択 217 第六節  「詩の魂」たる音楽 227 第八章 文化的中心の見取り図 240 第一節  イタリアの細分化 240 第二節  ヨーロッパを巡って 255 第九章 十八世紀に向かって 268 第一節  模倣の原理への攻撃 268 第二節  古代人と現代人 277 第三節  オルシ対ブウール論争における十七世紀 286 第四節  バロックの威風からロココのミニアチュールへ 294 第五節  ロココに対応する文学 316 訳者あとがき 331 ーーー 註 1 人名索引 52

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