アダルト・チルドレン完全理解

年末年始なので読まなければと思い飛び込みで読んだ。 日本のACの事例がメインになっていて、これまで読んだ中でも一番読みやすいというか、今求めている情報が載っていたのでよかった。 アダルト・チルドレン(AC)とは、あえて概念規定するとすれば、「自分の生きづらさが親との関係に起因すると思う人」と言えるでしょう、と書いてある。 この本では、最近割と聞かれるようになった「インナーチャイルド」という概念に代わって、「インナーペアレンツ」という概念が提唱されている。 元々ACの概念自体はアメリカから来たもので、インナーチャイルドという概念も外から来たコンセプトだが、日本のACの事例から見て日本の場合はインナーペアレンツに着目したほうが良いのではないか、ということが書かれていた。 インナーペアレンツとは、現実の実際の親とは異なる、イメージとして自分の中に棲みついている親のことである。 そして私は現在丁度インナーペアレンツのことをそろそろ具体的にどうにかしないとな...と思っていたところだったので、この本を読んで現状を整理できてよかった。 本を読むまではインナーペアレンツという名前はほぼ知らなかったが、名前をつけていなかっただけで言われればすぐに理解できた。 結構自分では7割くらいは回復できてると思うが、体調不良の時と寒いときと環境を変化させようという時はインナーペアレンツもやたらと勢いよくなってくるのでそのまま素直に相手の考えを受け入れてはいけない。 傍から見たら一人で勝手に苦しんでいるんだから滑稽だな〜と思うがこれも少しは楽になってきている証拠な訳だ。 今後もどうにかやっていこう。反省終わり！ 以下覚え書き ACの人たちはよく、「私は"ふつう"がどういうことなのかわからないんです」と言います。 やはりACの場合も基本的な学習が必要なのです。 これはたいした勉強ではなくて、一言で言えば、子どもが親を支えるのは異常なことだということを知る、それだけのことです。 子どもが親の人生を支えるのは異常なことだと思ってかまわないという、そこだけかもしれません。発達や、成長の過程で、わがままの言い放題で、親にずっと支えられて成長する人もこの世の中にはいるんだということも知るのです。 ACはなんでも人のせいにしていると言われますが、人のせいにすればいいと思います。 というのは、ACの人は、人のせいにできなかったからここまで苦しかったわけです。 中略 相手のせいにするには、するだけの資格と理由があるというある種の自己肯定がないとできないのですから、その点から考えても、すべて人のせいにするという批判は全く浅薄な理論です。そんなものを気にすることはありません。 ACの人たちが、「親が悪い」と言えたら、一段階ステップアップしたと私は思います。 ACの人たちは機能不全の家族の中を、適応して生き延びてきたのです。怒りや緊張が過剰な家族の中での適応はやはり過剰で偏っているのです。 偏りのある人間関係の中を、心理学的に言うと「学習してきた」ということになります。 つまり、学習してきたんだ。異様な環境の中で、異様な対応をすることが生き延びることだったから、学習してきた対人関係がちょっと偏っているんだ、と思うわけです。 ですから、学習しなおせば変わり得るんだということも含まれています。

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