精神科は今日も、やりたい放題
“やくざ医者”の、過激ながらも大切な話
内海 聡
2012年3月31日
三五館
1,430円(税込)
美容・暮らし・健康・料理
まともな精神科医に出会うためには、第一印象で医師を判断しないことと、何より人間性で精神科医を判断しないことが重要である。精神科医自身に癒しを求めてはいけない。もしこの本を読んでもあなたが精神科医にかかるのであれば、副作用の少ない処方にこだわる精神科医をこそ選んでほしい。-精神科にかかる前に読んでほしい、“やくざ医者”の忠告。
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(無題)
FB友達内海聡医師の著書です。何より書名が医療業界に挑戦的ですし、患者とその家族を含めて本書が物議を呼ぶのは必定でありましょう。自らを自嘲を込めてキチガイ医者と呼ぶ著者には、非難や中傷はもとより覚悟の上なのでしょう。 内容を簡単に言えば「精神医学」は、明確な「科学的根拠」がないにも拘わらず、薬で「治療」できるかのように社会全体を錯覚させたもので、精神科医は製薬会社と「つるん」で儲けるための、詐欺的商法を行っているというものです。それは特に、最近の「軽度うつ」や、「ADHD」、「発達障害」、「不安障害」など「精神疾患名」がやたらと増やされ、また、子供まで巻き込んで、何でも薬で治療しようとする傾向を踏まえたもので、この点に関する限り、著者の主張が正しいのは明白でありましょう。 例えば、うつの原因は脳内物質セロトニンの不足による脳疾患であると説明されますが、では、実際にうつ病患者のセロトニンが減少しているのを計量したデータがあるのかといわれれば、そんなものはないにもかかわらず、セロトニン不足論が信じられているのは不思議なことです。 さらに、抗うつ剤などの薬は、発売当初は副作用がないなどとうたわれまさたが、近年、様々な「副作用」ばかりか、むしろ、結果的に、うつなどの精神病の症状をもたらすものであることが明らかになって来ているようです。しかも、これらの薬のために、自殺する者も増えているといいます。これらは、脳に強力に働きかける、「麻薬」と同様の薬なのですから、それも当然といえます。ですから薬をやめられないという問題もでてきています。 著者は、医師や製薬会社の利益のために精神疾患を作り出していると主張しますが、反対に医療の世界には、真摯に病気と向き合って、真剣に病気と闘っている人たちがたくさんいるでしょう。ところが、彼らの頑張りは、医療に従事する人たちの仕事なくすという本質的に矛盾をはらんだ立場あるのは皮肉なことです。
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