アランの幸福論

アラン / 斎藤 慎子

2008年1月31日

ディスカヴァー・トゥエンティワン

1,870円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会

人生について、仕事について、人間関係について…今だからこそ読みたい「生き方論」の古典的名著、ついに登場。

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すけ

幸せとは、大切な人に降りかかった雨に傘を差せる事だ - Back Number「瞬き」

-- 2022年04月24日

ラッセル、ヒルティと共に世界の三大幸福論の一角をなす、アランの幸福論。 他の二人の本はまだ読んだことがないが、一際有名な本書がなぜ多くの人に希望を与えてきたのか、その所以はなんとなく分かった気がした。 注意点として、この本は、アランの幸福論の翻訳ではなく、原著から金言を抜粋したいわゆる「名言集」であるので、この本から彼の思想を高い解像度で理解することはできない。 従って、本書は、「幸福になるための考え方」を知る分には適しているが、アランが考える「幸福とは何か」を学ぶには少々物足りないと感じる。 無論、岩波から翻訳版は出ているのでそちらでカバーできるが。 なぜ彼は親しみやすいのだろうか。 それは、考え方や捉え方を少し変えることが小さな幸せへの第一歩だ、というシンプルかつ要求レベルが低い主張だからだ、と個人的に考えた。 本書は、仕事について、人間関係についてなど、章を跨いで展開している主張はどれも日常的で、直感的に理解しやすい。 例えば、「自分自身について」という章では、こんなことを述べている。 「もしも自分の友人が何かと来る苦しく文句を言うようなら、あなたはおそらく相手をなだめ、違ったものの見方をさせようと努力するのではないだろうか? どうして同じように、自分自身に対しても良き友人になれないのか。真面目な話、ほどほどに自分を大切に思い、自分に優しくしなければいけないのだ」 少々長いが、言っていることは非常に的確で分かりやすく、何より考え方一つで気分が軽くなるような、そんな文章ではないだろうか。 時に非現実的なことを述べていたり、少しの矛盾を感じることもあるが、読了後は幾分かポジティブになれ、全体的に満足度の高い一冊であったと思う。 原著も読み、幸せな人生のきっかけを掴みたい。

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