アフター・リベラリズム新版
近代世界システムを支えたイデオロギーの終焉
イマニュエル・ウォーラーステイン / 松岡利道
2000年5月31日
藤原書店
5,280円(税込)
ビジネス・経済・就職
本書では、1989年を、1789年から1989年に至る時代の終わりとして見なす方がより有益である、ということを論じるつもりである。1789年から1989年に至る時代は、近代世界システムの地球的規模におけるイデオロギーー著者のいう地政文化geoculture-であるリベラリズムが、勝利しかつ崩壊した時代であり、興隆し最後には消滅した時代である。このように考えれば、1989年という年は、フランス革命のスローガンが不可避的な歴史的真実を反映しており、現在あるいは近い将来において実現されるようになると多くの人々によって考えられていた政治的・文化的時代ー目を見張るような科学技術的成果のあった時代ーの終わりをなす年であるといえるだろう。
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