
いまなぜ精神分析なのか
抑うつ社会のなかで
エリザベート・ルディネスコ / 信友 建志 / 笹田 恭史
2008年4月10日
洛北出版
2,640円(税込)
人文・思想・社会
精神分析なんか、いらない? こころをモノとしてあつかう抑うつ社会のなかで、精神分析はいま、手ひどく非難されています。こころの苦しみは脳に原因があるのだから、薬のほうがずっと効果的だ、だからはやく治療法をあらためるべきだと……。いったいなぜこういうことになったのでしょうか? 本書は、精神分析100年の歴史をふりかえりながら、この疑問に真正面から答えます。そして、現代社会の悲惨さにたいして、いま精神分析になにができるのか、その歴史的使命の確認と、あらたな臨床の創造をうったえます。 日本の将来を考えていくうえで、いくつものヒントがある案内書です。平易なことばで、これからのこころの治療のありかたを、読者に語りかけます。 まえがき 第1部 ┃ 抑うつ社会 ┃ 1 主体の敗北 2 魂の治療薬 3 ココロはモノではない 4 行動主義的人間 第2部 ┃ 無意識をめぐる大論争 ┃ 1 フランケンシュタインの脳 2 「秋分の日の手紙」 3 アメリカにおけるフロイトの死 4 フランスの科学主義 第3部 ┃ 精神分析の未来 ┃ 1 科学と精神分析 2 悲劇的人間 3 普遍、差異、排除 4 精神分析制度批判 訳者解説 / 索引(人名・事項)
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