
中世の加悦
地域史再考
和久田薫
2009年2月28日
ウインかもがわ
1,100円(税込)
人文・思想・社会
若狭湾の西端に位置する丹後国には、伊勢から回檀にやってきた御師(おし)が書き残した『丹後国御檀家帳』という、戦国時代の政治・社会情勢をよく伝える貴重な史料がある。その中には、筆者の住んでいる地域の人・城・市場・村についての記述があり、町誌などで紹介されてきたが、最近、この史料をもとに領主の本城、中世都市、城下町建設に関する画期的な新説が打ち出された。これに対して筆者は、具体的な史料と根拠、合理的な論証と歴史学の成果、綿密なフィールドワークによって批判を加え、もともとそうしたものは存在しなかったと主張する。またその一方で、新たな事実や視点を提示しながら、戦国期の個性的な地域像の実体を生き生きと再構築する。そして、安易な歴史理論や歴史ロマン主義への寄りかかりに対して警鐘を鳴らす。小著ながら、地域史の見方と探究方法のあり方に一石を投じる、スリリングかつラディカルな一冊である。
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