薬剤師の新しいキャリアデザイン戦略〜自分らしい人生を歩むために!‶33歳までに読む本”

流石 学 / 長谷川 周重

2022年6月28日

ロギカ書房

2,420円(税込)

美容・暮らし・健康・料理

筆者の2人は、医療経営コンサルタント、キャリアパートナーというまったく別の立場ながら、仕事を通じて薬剤師と向かい合う機会が多い。そのなかで専門職としてのキャリア形成が不十分な薬剤師に頻繁に出会う。 薬剤師本人がスキルアップの方法を知らず、特に人員の少ない中小規模の医療機関や保険薬局では、目の前の業務をこなすことが最優先になり、十分な研修機会にさえ恵まれていない。 こうした現状を目の当たりにして、2人で議論するなかで、若い薬剤師にキャリアの考え方を伝える必要があるという結論にいたった。 薬剤師を取り巻く著しい環境変化のなかで、危機意識をもつ声を聞く機会は確実に増えた。薬剤師はこれからどうなっていくのか、自分はこれからどうなってしまうのか、そんな将来不安の表れである。 薬剤師になることを目指した学生時代 一人前の薬剤師になることを目指した就職後の3年間 次の目標が見えなくなってしまった30歳前後の今 今と変わらない日々が流れたまま40歳になっている10 年後の未来 この本を手に取った方は、まさにこの渦中いる薬剤師ではないだろうか。なんとなくわかってはいるものの、かといって明確に示されるものではない、そんな漠然とした不安に覆われてはいないだろうか。 ただし、この本が転職を促すための本ではないことは明確にしておく。転職はあくまでキャリア戦略上の手段の1つでしかなく、基本は職場を変えることなく、仕事の考え方、取り組み方を変えることでキャリアアップを図ることだ。現在の職場ではキャリアビジョンを実現できないと判断したときに、はじめて転職という選択肢が出てくるのだ。そのぐらいの感覚でとらえて欲しい。 この本では、薬剤師であり、医療経営コンサルタントとして多くの医療機関、薬剤部門で業務支援を行ってきた流石学と、キャリアパートナーとして数多くの薬剤師の転職を支援してきた長谷川周重が、薬剤師“あるある”な4つのケースを題材にして、いま薬剤師がおかれている環境、キャリアの考え方、市場からの客観的な評価を書いた。 薬剤師も、免許を持ってさえいれば引く手あまただった時代から、薬剤師が余りはじめ、これまでのように就職、転職ができない時代になってきた。相変わらず引く手あまたの薬剤師もいるが、転職したくても雇用条件を維持できない薬剤師、さらには転職先が見つからない薬剤師が大量発生している。 前者は言うまでもなく付加価値を生み出せる薬剤師であり、後者はその逆である。まさに「薬剤師格差」が始まったのだ。そして、付加価値を生み出せる薬剤師とは端的に言ってしまえば、医療の質向上に貢献できる薬剤師、地域から、多職種から必要とされる薬剤師である。 1人の薬剤師として、どのようにキャリア戦略を考えればよいのか、市場から高い評価を得られる薬剤師になれるのか、自分らしい生き方、働き方ができるのか。本書が30 歳前後の迷える薬剤師たちの道標になれば幸いである。

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