新版 徒然草抜書

表現解析の方法

小松 英雄

2020年11月6日

花鳥社

2,970円(税込)

人文・思想・社会

古典の文章を解釈する方法はどのようにあるべきか 『徒然草』から、従来の解釈では理解しにくい章段を選んで解析。 表現の核心に迫ってゆく楽しさを提示した名著、待望の復刊! *本書は講談社学術文庫版(1990年刊)に、あらたに小川剛生氏の「解説」を加えて刊行するものです。 はしがき 謝辞 前言 序章 文献学的解釈の基礎 1 諸伝本の表記 2 二種類の仮名遣 3 清濁の識別 第一章 つれづれなるまゝに 1 つれづれなるままに 2 清むか濁るか 3 付かず離れずの関係 4 語源信仰の危険性 5 帰納される意味 6 母音交替形の意味領域 7 兼好の真意 第二章 うしのつの文字 1 謎を解いたのはだれか 2 文字習得の過程 3 「こいしく」の必然性 4 牛の角文字 5 すぐな文字 6 謎ときの筋道 7 かわいらしさの抹殺 付 かたかんなの和歌 第三章 土偏に候ふ 1 文字史からの検討 2 場面の理解 3 有房の意図 4 いづれのへんにか侍らん 5 質問と解答とのすれ違い 6 自筆原本の表記 7 中間のまとめ 8 どよみになりて 9 兼好の意図 補 「イヅレヘン」 第四章 蜷といふ貝 1 極端な異文 2 蜷といふ貝 3 文献資料にみえる「蜷」1 4 文献資料にみえる「蜷」2 5 兼好の意図 6 漢字表記の必然性 7 異文成立の理由 8 兼好の軌範意識 9 語形変化の動因 第五章 いみじき秀句 1 秀句の所在 2 法師は「法の師」か 3 法師とよばれない僧侶たち 4 惟継と円伊との人間関係 5 いみじき秀句 6 方法上の諸問題 結語 引用文献 解説(小川剛生)

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