原典ユダの福音書

ロドルフ・カッセル / 藤井留美

2006年6月30日

日経ナショナルジオグラフィック社

1,980円(税込)

人文・思想・社会

そのパピルス写本は、1600年もの間、エジプトの砂漠で眠っていた。1970年代に発見され、2001年にようやく入手できたこの写本を解読して、研究者たちは驚愕した。これこそ、初期キリスト教の時代以降、誰も目にしたことがなかった“幻の福音書”-イエスの裏切り者、ユダの視点から語られた『ユダの福音書』だったのだ。そしてそこに描かれたユダは、悪役どころか英雄だった。ユダの役割を大胆に再解釈したこの福音書の中で、イエスはユダに自分への裏切りを命じる。新約聖書の福音書の記述とは異なり、ユダは、真にイエスを理解した使徒だったのだ。初期キリスト教の教父たちに異端の烙印を押されて以来初めて、この驚くべき福音書は、今ようやくその全容を明らかにする。本書は原典をわかりやすく翻訳したうえで、詳細な注釈を加えて、初期のキリスト教の興味深い歴史的背景も説明している。イエス・キリストのメッセージを理解するための、新たな糸口となるに違いない。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(1

starstarstar
star
3.2

読みたい

0

未読

2

読書中

0

既読

4

未指定

14

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください