生涯健康脳

こんなカンタンなことで脳は一生、健康でいられる!

いきいき健康シリーズ

瀧 靖之

2015年6月30日

ソレイユ出版

1,540円(税込)

美容・暮らし・健康・料理

16万人の脳画像を見てきた脳医学者が語る「イキイキ脳は日常生活でつくれる!」世界最先端の脳画像研究!何歳からでも、いつからでもOK!生涯健康脳のつくり方は、日常生活の中にある!

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Readeeユーザー

(無題)

-- 2018年01月19日

日本人男性の平均寿命は80.21歳、健康寿命は70.42歳である。これは死んでいくまでの10年間は何らかの病気で苦しんだり、介護を受ける状態であることを意味する。どんなに長生きしても、周りに迷惑をかけちゃ長生きの意味ないじゃない。かくして高齢者にとって、平均寿命と健康寿命との差10年間をどうやってリスクヘッジするかが最大の関心事となるわけだ。そのような状況に陥る原因は骨折や関節疾患などの運動機能障害、脳血管障害や認知症、心疾患や衰弱など様々である。しかし、その40パーセントを脳疾患が占め、努力すれば死の直前までクリアな頭脳を維持できると聞けば、俄然意欲が湧いてくるというものだ。 それでは具体的なトレーニングはどうすれば良いか、という点に移ろう。それは前頭葉の活性化、有酸素運動、知的好奇心、新しいことへの挑戦、趣味、デュアルタスクの実践であるという。人間らしさ、あるいは人間の心がどこにあるか、それは前頭葉特に前頭前野の働きにある。つまり、人が死ぬまで人間らしさを失わずに尊厳をもって生きるカギは、この前頭葉を鍛えるに限るのである。著者は、そのための方法の第一に有酸素運動を上げている。1日たった30分歩くだけで、脳はイキイキする、というのだ。さらに有酸素運動の効果を倍増するのが、デュアルタスクである。ウオーキングしながら計算したり、クイズや尻取りをするという簡単なものだ。 また、質のよい睡眠は、認知症の原因物質を洗い流すのだそうだ。そして脳の最高の栄養素は、「知的好奇心」であるという。見たい!聞きたい!知りたい!行きたい!やりたい!。ワクワクとときめいている時に、脳の中では報酬系の快楽物質ドーパミンが分泌されているのだ。楽しい!嬉しい!が海馬を刺激して記憶力を高め、脳を健康にするのだ。 脳にとって知的好奇心が最高の栄養であれば、生活の中で趣味を持つ事の意味が俄然高まる事になる。僕は若い頃から、ある種の恥ずかしさを覚えながらも、趣味の欄に読書と音楽鑑賞と記入する事を常としてきた。しかし、今となっては、この二つを習慣化してきてよかったと、つくづくと思う。時間が十分に取れるいまは、読書の量も増えたしこれにスポーツが加わって健康増進に一役買っている。歳をとると新しい事に挑戦するのは、苦手意識が先行しがちである。もちろん、今までの延長で生きていく事は可能だ。しかし、時代は刻々と変化している。時代の風を肌に感じられる瑞々しさは、失いたくないものである。 まあ、ここまで読み進めて我が身を振り返ると、まずまず合格点を与えられるかな、と思っていたところ、次の一節で奈落の底に落ちた思いを味わった。飲酒と肥満が、脳の委縮を早める、のだそうだ。1年三百六十五日、一日も欠かさずに飲み続けたライフスタイルを変える事のストレスと、呑みたい物を呑みたいだけ呑む満足とを秤にかけてどちらを選択するか、悩ましいところである。

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