〔電子〕三国志 蜀をめぐる考察

石川 周平

2018年3月27日

石川周平

800円(税込)

人文・思想・社会

第1章では孔明の価値観を分析し、第2章では劉備の価値観を分析します。人間というのは自分の価値観や思想に基づいて行動します。第1章と第2章では孔明と劉備がそれぞれどのような価値観に基づいて行動していたか、それぞれの行動原理は何であったかをその言動から分析します。そして孔明と劉備の価値観は非常に対照的であるという点を明らかにします。第1章は淡々と論述しますが中後半の論述の前提になります。 第1章と第2章に基づいて第3章では劉備と孔明の人材観を対比します。ある人物の人材観にはその人物の価値観が色濃く反映しますが、ここでは魏延と馬謖をめぐる孔明と劉備の評価を比較します。孔明と劉備の人材観の対照性はこの2人の評価に最も現れると思います。 第4章では劉備と孔明の価値観のせめぎあいを論述します。任侠的価値観を持つ劉備、関羽、張飛らに対し、合理的価値観を持つ孔明、趙雲、馬謖らの2つの価値観が蜀には混在していたと考えます。そのせめぎあいを描写します。 第5章では対照的価値観を持つ劉備と孔明を出会わせたきっかけを論じます。対照的な2人が意気投合したというのは決して当たり前ではないと考え、そして2人を出会わせたのは髀肉の嘆がその決定的原因であると述べます。 第6章では三顧の礼について論じます。近年三顧の礼はなかったと主張する論者が本場中国に存在し、それが定説になりつつあると言われています。三顧の礼は虚構のにおいが強いと主張されています。それに対し第6章では三顧の礼をあったと考えるほうが自然な歴史解釈であると反論します。劉備の動機、孔明の動機などを分析し論拠を述べて反論します。そして三顧の礼を劉備に取らせた孔明の就職戦術は孔明らしい戦術であったと論じます。 第7章では第1章で論じた孔明の価値観の、その思想的背景について考察します。孔明がそれ以前の思想家たちからどのような影響を受け、どのような思想を基にその価値観と戦略を構築したかを分析します。 第8章では趙雲について論じます。趙雲は史実ではほとんど活躍していないというのが通説です。 趙雲本伝は非常に簡略であり、趙雲の事績は『趙雲別伝』という権威の無い書物がもとになっているからです。本章ではそれを批判的に検討し、趙雲は史実でも重要な人物であった可能性があると論じて、もう一つの趙雲の実像の可能性を提示します。

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