〔電子〕万象ふたたび

涼元悠一 / 北野勇作 / 冴崎伸 / 山之口洋 / 西條奈加 / 藤田雅矢 / 森青花 / 勝山海百合 / 粕谷知世 / 渡辺球 / 堀川アサコ / 紫野貴李 / 久保寺健彦 / 日野俊太郎 / 西崎憲 / 三國青葉 / 石野晶 / 関俊介 / 斉藤直子 / 柿村将彦

2021年3月26日

惑星と口笛ブックス

1,000円(税込)

小説・エッセイ

日本ファンタジーノベル大賞の大賞・優秀賞受賞者20名の全作書き下ろし超弩級アンソロジー。原稿用紙換算900枚超。第1作『万象』についで日本のアンソロジー史上2位の枚数です。紙のアンソロジーではほぼ収録不可能である中篇4作の掲載を達成、21作いずれも入魂の傑作、21世紀のこの国の空想・幻想・綺想の広がりが一望できます。まさに空前絶後。 今回のテーマは「気象」「経済」「傷」「卓球台」です。執筆者は以下の20名です。 涼元悠一、北野勇作、冴崎伸、山之口洋、西條奈加、藤田雅矢、森青花、勝山海百合、粕谷知世、渡辺球、堀川アサコ、紫野貴李、久保寺健彦、日野俊太郎、西崎憲、三國青葉、石野晶、関俊介、斉藤直子、柿村将彦(掲載順)。 表紙は井村恭一。原稿用紙換算約940枚。1000円。 目次 「きつねのよめいり」涼元悠一 (59枚) 「借家惑星カメダス」北野勇作 (20枚) 「人罪難」冴崎伸(95枚) 「投貨源記」山之口洋 (126枚) 「温井博士の完璧な妻」西條奈加 (35枚) 「贋冬」藤田雅矢 (22枚) 「八木沼さん・夏」森青花(5枚) 「あねさまのくつ」勝山海百合 (9枚) 「赤の荒野で」 粕谷知世 (18枚) 「走馬燈」渡辺球(29枚) 「ある晴れた日」堀川アサコ(27枚) 「グロリオーサ」紫野貴李(79枚) 「君といつまでも」久保寺健彦 (8枚) 「TEN」日野俊太郎(49枚) 「宿命と偶然が」「スモールビューティフルグリーンボトル」西崎憲(計6枚) 「ばっくれ大悟婆難剣福耳」 三國青葉 (58枚) 「右手」 石野晶 (23枚) 「地の底の熱狂」関俊介(131枚) 「天使と阪堺線」斉藤直子 (45枚) 「こいだま」 柿村将彦 (32枚) プロフィール 北野勇作(きたの・ゆうさく) 小説家 一九六二年生まれ。著作に『かめくん』『カメリ』『どろんころんど』『100文字SF』等。 藤田雅矢(ふじた・まさや) 一九九五年『糞袋』で第七回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。受賞作も《惑星と口笛ブックス》より復刊、また短篇集『エンゼルフレンチ』などを電書で配信中です。園芸書『捨てるな、うまいタネNEO』もあり、植物を愛でていじります。このところ藁の道祖神などが気になって見に行ったり、今回の作品はそんなところともつながってます。 山之口洋(やまのぐち・よう) 一九九八年『オルガニスト』で第一〇回日本ファンタジーノベル大賞受賞。この作品にはたっぷりと元手がかかっている。優に八桁に届く投資の損、成田山新勝寺での延べ数十日におよぶ断食修行……。いろいろ損ばかりしてきた人生だったけれど、今は「生きてるだけで丸儲け」と素直に思えるようになったのだから、大厄災の力ってすごい。 涼元悠一(すずもと・ゆういち) 一九九八年、『青猫の街』で第一〇回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞 森青花(もり・せいか) 一九九九年、『BH85』で第一一回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞、千葉県船橋市在住。趣味は写真撮影と俳句。 寒椿小さき猫のうずくまる 青花 ほととぎす乳房も灰になりゆくか 青花 斉藤直子(さいとう・なおこ) 二〇〇〇年『仮想の騎士』で第十二回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。《惑星と口笛ブックス》より同書電子版(二〇一八年)および短篇集『ゴルコンダ』(二〇一九年)刊行。今回の作品はこの集まりの大阪遠征のとき、阿倍野筋の筋力(?)に圧倒された勢い余って書いたもの。あんな人もこんな人もこの筋に! 粕谷知世(かすや・ちせ) 二〇〇一年『クロニカ 太陽と死者の記録』で第十三回ファンタジーノベル大賞を受賞。二〇二〇年二月、当短編と同じ世界を舞台にした新作『小さき者たち』刊行。世界的災厄のなか、皆さんのご健康を心からお祈りしています。どうぞ、お元気で! 西崎憲(にしざき・けん) 二〇〇二年に第一四回日本ファンタジーノベル大賞受賞。英米仏西小説翻訳者でもある。音楽レーベル dog and me records と電子書籍レーベル惑星と口笛ブックスを含むオルタナキュレーション惑星と口笛主宰。 渡辺球(わたなべ・きゅう) 二〇〇三年『象の棲む街』で第一五回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。この作品を書き上げたときはまさか東京オリンピックがこんなことになるとは思ってもいませんでした。 西條奈加(さいじょう・なか)二〇〇五年『金春屋ゴメス』で第一七回日本ファンタジーノベル大賞受賞。日頃、時代小説ばかりなので、SFが書きたい! との大志をもって臨みました。本格SFになるはずが、何故かいつもの温いコメディになりました。 堀川アサコ(ほりかわ・あさこ) 二〇〇六年第十八回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞『闇鏡』(改題『ゆかし妖し』)でデビュー。SF→歴史小説→ミステリー→幻想文学→中間小説と、無節操に好みが変わるままに書かせてもらってます。本当は、タニス・リーみたいな作品を書く人になりたかったんですけど。どこでまちがったんでしょう。青森市在住。おしゃべりな白いセキセイインコと暮らしています。 久保寺健彦(くぼでら・たけひこ) 二〇〇七年『ブラック・ジャック・キッド』で第一九回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞。同作は二〇一九年、《惑星と口笛ブックス》より電子書籍化。今回の作品は、諸星大二郎さんのマンガのワンシーンから着想を得ました。いまのところ唯一のショートショートです。 紫野貴李(しの・きり) 二〇一〇年『前夜の航跡』(「わだつみの鎮魂歌」を改題)で第二十二回日本ファンタジーノベル大賞受賞。 石野晶(いしの・あきら) 二〇一〇年『月のさなぎ』で第二十二回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。他『水光舎四季』など。四歳の息子のために、カブトムシの幼虫を飼育中。 勝山海百合(かつやま・うみゆり) 岩手県出身。「軍馬の帰還」で第四回ビーケーワン怪談大賞、「さざなみの国」で第二十三回日本ファンタジーノベル大賞受賞。「あれは真珠というものかしら」で第一回かぐやSFコンテスト大賞受賞。近著は『厨師、怪しい鍋と旅をする』(東京創元社)。ブログは「鳥語花香録」 日野俊太郎(ひの・しゅんたろう) 二〇一一年『吉田キグルマレナイト』で第二十三回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。 三國青葉(みくに・あおば)二〇一二年「朝の容花」で第二四回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞(改題「かおばな憑依帖」)。神戸市出身、徳島県在住。お茶大SF研OG、池波狂、時代劇オタク、猫の下僕。時代小説とキャラノベを書いています。 関俊介(せき・しゅんすけ) 二〇一二年、「絶対服従者(ワーカー)」で第二十四回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞。二〇一六年に長編「ブレイン・ドレイン」。二〇二〇年九月現在、四年半もかけてしまった長編はじわりじわり出版に向けて進行中。こんなご時世ゆえ、新しい担当編集氏とはまだ一度も会っていない。でも電話ではおどろくほどに会話が盛りあがった。 冴崎伸(さえざき・しん) 千葉県南房総市千倉町生まれ。第二十五回日本ファンタジーノベル大賞・優秀賞でデビュー。二〇一五年より経済同友会・会員ほか土木設計、外国人採用などに奔走しつつ執筆中。最近の壁は、書けども書けども出版に至らない力不足。 柿村将彦(かきむら・まさひこ) 『隣のずこずこ』で日本ファンタジーノベル大賞2017受賞。最近はヤマザキのあんずっしりどら焼きにはまっています。

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