〔電子〕育ちざかりの教え子がやけにエモい

育ちざかりの教え子がやけにエモい

鈴木大輔

2020年4月17日

小学館

660円(税込)

小説・エッセイ / ライトノベル

「ねね、お兄って童貞?」「ノーコメント」。 椿屋ひなた、14歳。 新米教師の俺、小野寺達也が預かる生徒であり、昔からのお隣さんだ。 とびぬけて発育がよく、容姿にも恵まれた彼女は、何かとウワサの種になりがちでーー。 「あいつ絶対ヤってるっしょ」「もう大人じゃんアレ」「小学校の時に三股かけてたって」 「ていうかヤらせてほしい」「ラブホに入るところ見たよ」「キレーだね。正直やばいね」 「なんか特別だからあの子って。身構えちゃうよ誰だって」 だけど本当の彼女は、見た目よりずっと幼かったりする。 「ねえねえお兄。だっこして、だっこ」 「しません。お前ももういい歳なんだから」 「えーなんでー!? 昔みたいにだっこしてよぅ。ねえねえ、だっこだっこー!」 ーー大人と子どもの間で揺らぐ、この瞬間にしかない輝き。 ーーひとあし先に大人になってしまった者にとって、それは直視しがたいほどの目映さで。 「ていうかお兄って童貞?」 「やめなさい中学生がそういう質問するの」 いつか遠いどこかへ羽ばたいていくこいつを、せめて今だけは支えてやれるように。 今日も俺は、椿屋ひなたと向き合っている。 “育ち盛りすぎる中学生”とおくる、エモ×尊みラブコメ! ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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