〔電子〕ジャパン・ディグニティ

高森 美由紀

2022年12月15日

産業編集センター

660円(税込)

小説・エッセイ

2023年秋、「バカ塗りの娘」映画公開決定! うだつのあがらない漆(うるし)職人父娘(おやこ)の挑戦を、 ひたむきにコミカルに描いた 青森発《もの作り小説》。 22歳の美也子は津軽塗職人の父と、デイトレーダーをしているオネエの弟との三人暮らし。母は、貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かして出て行った。 美也子はスーパーのレジ係の傍ら、家業である津軽塗を手伝っていたが、元来の内向的な性格と極度の人見知りに加え、クレーマーに苛まれてとうとうスーパーを辞める。しばらくの間、充実した無職ライフを謳歌していたが、やがて、津軽塗の世界に本格的に入ることを決めた。五十回ほども塗りと研ぎを繰り返す津軽塗。一人でこつこつと行う手仕事は美也子の性に合っていて、その毎日に張りを与え始める。 父のもとで下積みをしながら、美也子は少しずつ腕を上げていき、弟の勧めで、オランダで開催される工芸品展に打って出ることに。

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