〔電子〕ECB 欧州中央銀行

唐鎌大輔

2017年11月3日

東洋経済新報社

3,960円(税込)

ビジネス・経済・就職

欧州経済の命運を握る「司令塔」のすべてがわかる 日本NO.1のECBウォッチャーによる本格的解説書 本書の主たる狙いは欧州中央銀行(European Central Bank)に関するあらゆる論点を網羅的に整理し、一冊の本にまとめることであり、一言で言えば「ECBを学ぶための教科書」を意識した。 今回、こうした書籍を執筆するに至った理由はほかならぬ筆者自身がその必要性を感じていたからという個人的な思いも大きい。金融市場において経済・金融分析を生業とする筆者が日頃感じることは「欧州の経済・金融に関する日本語情報はそのニーズの大きさの割に十分ではない」という事実である。金融政策という分野に限定した場合、その情報量はさらに限定される。 中央銀行であると同時に国際機関としての性格も持ち合わせ、多数の各国中央銀行(National Central Bank)の支えにより政策を運営するECBは明らかに特殊な存在である。この特殊な存在を理解するためには、相応に客観的で精緻な情報整理が必要となるし、そうした情報整理の上に初めて正しい理解が付いてくることは言うまでもない。そして、その結果としてようやく金融政策の現状や展望を適切に議論することができるようになると筆者は考えている。 類書で言えば、日銀やFRBに関しては、それらの政策や組織(もしくは時の総裁や議長)を単体で丁寧に掘り下げようとするものが見られるものの、ECBに関してはそのような拡がりがまだ見られない。本書が、今後のECBの金融政策運営を研究する向きにとって一石を投じる一冊になればと思う。 (「はじめに」より抜粋) 【主な内容】 はじめに 第1章 ECBの基本的性格 1 政策目的と基本的任務 2 組織 3 歴史 第2章 ECBの金融政策戦略 1 ECBが物価安定を目指す理由 2 ECBの金融政策戦略 3 ECBが想定する波及メカニズム 第3章 ECBの金融政策実務 1 具体的な金融政策実務 2 金融危機後の金融政策運営(2007年以降の変遷) 第4章 銀行監督者としてのECB 1 欧州銀行同盟とSSM 2 SRM稼動に至る経緯や問題 3 EDISを巡る現状や展望 〜BOX欄〜 【BOX1】EU 機能条約第219条  【BOX2】銀行券や貨幣のデザイン  【BOX3】政策理事会の輪番制 【BOX4】非救済条項の皮肉  【BOX5】ECBにとってのインフレ期待 【BOX6】クーレ事件と行動規範 【BOX7】初の議事要旨公表となった2015年1月22日の政策理事会 【BOX8】適格担保基準の緩和 【BOX9】緊急流動性支援(ELA) 【BOX10】3兆ユーロ到達の勝算 【BOX11】OMTの合憲性を巡る議論 【BOX12】マイナス金利政策を巡るECBと日銀の相違点・共通点 【BOX13】ドラギ総裁の名語録・名場面 【BOX14】ベイルインという幻想

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