〔電子〕グリフィスの傷

グリフィスの傷

千早茜

2024年4月26日

集英社

1,760円(税込)

小説・エッセイ

からだは傷みを忘れないーーたとえ肌がなめらかさを取り戻そうとも。 「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。 「みんな、皮膚の下に流れている赤を忘れて暮らしている」。ある日を境に、「私」は高校のクラスメイト全員から「存在しない者」とされてしまいーー「竜舌蘭」 「傷が、いつの日かよみがえってあなたを壊してしまわないよう、わたしはずっと祈り続けます」。公園で「わたし」が「あなた」を見守る理由はーー「グリフィスの傷」 「瞬きを、する。このまぶたに傷をつけてくれたひとのことをおもう」。「あたし」は「さやちゃん先生」をめがけて、渋谷の街を駆け抜けるーー「まぶたの光」 ……ほか、からだに刻まれた傷を精緻にとらえた短編10作を収録。

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