〔電子〕鬼の餌じゃありません6

「このまま死ぬか俺に力を渡すかどちらかだ……選べ」首を絞められ息ができない蘇芳に彼はそう囁き、貪るように口づけてーー。売れない小説家の鞍羽蘇芳（くらは すおう）はとあるきっかけから、古い家の留守を守ることになる。そこは人里離れた日本家屋。家の奥には「絶対に入らんように」と言われた蔵があるーー。ある雷雨の日、その蔵から物音が聞こえることに気づいた蘇芳は、確認のために蔵を開けてしまう。そこで彼が見たのは、格子の中に封印された人間ではないーー鬼の姿だった。「お前、顔はむかつくが精は美味い」封印を解くための力ーー精を欲しがり、蘇芳を喰おうとする鬼と一緒に暮らすことになり……!?