群像 2020年 04月号 [雑誌]

2020年3月6日

講談社

1,300円(税込)

文芸

文×論。 [一挙掲載] 完全犯罪の恋 田中慎弥 その若い女は、新宿で私を待ち受けていた。幾度か会って話をするうちに様々な思いが交錯し、物語は現在と三十年前を往還する。 [特集] 「震災後の世界 9」 福島のちいさな森 古川日出男 私はシイタケ生産業者の家に生まれた。兄がいて、姉がいる。私たちきょうだいには森がある。福島を出た私は、作家として自己の中に、記憶の中に、福島の中に入り込まなくてはならない。 震災後文学の現在地 木村朗子 「震災後文学」とはなにか。世界中の研究者が日本文学から、死者の声、環境批評ーー新たな地平を切り拓く。 野坂昭如、カム・アゲイン 山本昭宏 「戦後の繁栄は夢だ」と、たえず影の部分に視線を注ぎ、君はどうする? と問いを投げかけ続けた作家の思考に迫る。 歴史がこれ以上続くのではないとしたらーー加藤典洋の「震災後論」 與那覇潤 「戦後」「震災」--いま、この時代を生きる僕たちが過去と向き合うために、昨年惜しまれつつ逝った批評家・加藤典洋氏が遺したメッセージの「根」をたどる。気鋭の論者の「震災後論」。 2011-2021 視えない線の上で 石戸諭 [短期集中評論] ギー兄さんとは誰かーー大江健三郎と柳田国男 尾崎真理子 大江作品に繰り返し登場し続ける「ギー」とはいった誰だろう。何を象徴し、託されているのだろう。まったく新しい「日本の作家」としての大江健三郎の相貌が浮かび上がる。 [新連載] 「近過去」としての平成 武田砂鉄 平成とは、なんだったのか。時代の細部を観察し続ける著者渾身の連載がスタート。 「ヤッター」の雰囲気 星野概念 喜びの瞬間には、頭で考えるどんな言葉よりもからだから先走る声がある。いまこそ、その声に耳を傾けよう。ものごとをゆっくり考える大人のための処方箋。 星占い的思考 石井ゆかり 占いは「ナシ(だけど、存在する)」。異色の占い師による「象徴の世界」。 [創作] 臆病な都市 砂川文次 集団ヒステリーが生まれたとき、存在しないはずの新型感染症が世間に蔓延するーー。現代の病巣を鋭くえぐる気鋭の飛翔作。 ほんとうのこといって 松原俊太郎 いずれページはめくられないだろうーー演劇界の明日を担う劇作家による、文芸誌初小説。 [論点] その声を、現在この列島を覆っている流れに異議を挟

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