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新刊最速レビュー 『ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ』
読み終わった後も、自分の中にふたりの思いが残っている。
ー2025年03月26日

ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ
越尾圭
2025年03月06日
幻冬舎 869円(税込)2025年03月06日
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ブラック企業、パワハラに疲弊して死にたいと思う航平と、生きたいと願う末期がんに侵され余命一年の美羽。 桜の木の下で、二人の心と身体が入れ替わってしまった… こんな残酷な入れ替わりがあるだろうか。 まだ幼い娘を遺して逝かねばならぬ母親の、その生への思いが切なく胸に迫る。 入れ替わりが元に戻らなかったら…死を願う航平は美羽の身体と共に死に、生きたいと祈る美羽は航平の身体で生きていく。 人は「死にたい」と願ったとして、その死が末期がんの闘病と共に訪れるとしたら、それでも死にたいと思うのだろうか。 人は「生きたい」と祈ったとして、そばにいたい家族とは全く関係なく生きていくとしたら、それでも生きていけるのだろうか。 ふたりの心が元通りの身体にもどれるのだろうか、戻ったとして、その後の人生はどうなるのだろうか。 切なさと不安とやきもきを抱きながら最後まで一気読み。 読み終わった後も、自分の中にふたりの思いが残っている。 生きることとは。死ぬこととは。 答えはいつ見つかるのだろうか。
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