神なき時代の神
キルケゴ-ルとレヴィナス
岩田靖夫
2001年2月28日
岩波書店
2,420円(税込)
人文・思想・社会
哲学とは何か、それは「善く生きる」ことの意味を見いだそうとする営みではなかったのか?高度に発達した知識の体系と日常的に蔓延する不正や悲惨とに取り囲まれたわれわれは、この基本的な姿勢を失っているのではないか?本書は、ユダヤ人哲学者レヴィナスを手がかりに、哲学の意味を倫理と信仰へと問いつめ、神の不在と逆説とが切迫した問いとなった現代における信仰の意味を探る。明快な叙述のうちにレヴィナスの独特で難解な議論が読みぬかれ、倫理的責任の引き受けに結晶する究極の神信仰が取りだされる。
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