都立松沢病院の挑戦

人生100年時代の精神医療

齋藤 正彦

2020年11月7日

岩波書店

1,980円(税込)

美容・暮らし・健康・料理

「患者のために働き、公務員として納税者を納得させる仕事をする」。それが信条の精神科医が二〇年ぶりに古巣にもどって見たものは…。松沢病院一四〇年の歴史と、院長としての直近九年間の奮闘ー患者の行動制限最少化、身体拘束ゼロ、地域を支え地域に支えられる病院を目指すーの記録から、日本の精神医療の前に立ちはだかる壁を指摘。松沢病院と日本の精神医療の将来を展望する。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

東京の生まれ育ちではないこともあって都立松沢病院をそもそも知らなかったし精神科の医療についても全く知らないので読んでみよう、くらいの気持ちで手に取ってみた。病院そのものの歴史と民間の病院から都立病院に院長として移られて進められた改革の中身について、自分のような素人にも分かりやすく説明されており単に読みものとしても楽しく読めた。優生保護の名のもとに行われた蛮行なども包み隠す書かれているところが素晴らしい。個人的には多様性こそがあらゆる力の源泉だと考えており、多様性を受け入れられない社会は早晩衰えると思っている。その意味でリーディングホスピタルではなく最強の後衛になりたい、という宣言が素晴らしく響いた。正直、日本という国や東京都という自治体に幻滅させらることが最近多いのだけど自分たちの社会も捨てたものではないと思わせられました。これはおすすめです。

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