司馬遼太郎と三つの戦争
戊辰・日露・太平洋
朝日選書
青木彰
2004年3月31日
朝日新聞出版
1,210円(税込)
人文・思想・社会
青い天に浮かぶ一朶の白い雲のみをみつめて坂をのぼっていったこの小さな国が、やがて国民を無謀な戦争にかりたてていった道。二十一世紀に生きる私たちは、そこからなにを読みとることができるのか。『花神』『峠』など数多くの作品の舞台となった戊辰戦争、『坂の上の雲』で壮大に描き上げられた日露戦争、そしてついに“書かれなかった”太平洋戦争ー近代日本を決定づけた三つの戦争を、司馬遼太郎はどうとらえていたのか。新聞記者時代から司馬に兄事した筆者が、ジャーナリスト、研究者、さらに若き日の海軍兵学校生徒としての体験をもふまえてたんねんに読み解く。昭和を代表する国民的作家の近代史観を浮き上がらせる意欲的な試み。
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