
日本近代技術の形成
〈伝統〉と〈近代〉のダイナミクス
朝日選書
中岡哲郎
2006年11月30日
朝日新聞出版
2,310円(税込)
科学・技術
西欧先進国から移転された技術と、途上国の在来経済との出会いは、しばしば矛盾と混乱を生み出す。19世紀の日本も例外ではなかった。しかしなぜ日本は、アジアやラテンアメリカ諸国と同じように停滞と植民地化への道を歩まなかったのか。近代日本技術を代表する製糸、紡績、製鉄、造船の4つの産業の発展過程を追うと、西からもちこまれた圧倒的な力に対して、サムライほか改革者たちの奮闘、在来産業の積極的な対応・変容と矛盾を克服する努力、その葛藤のなかでもたらされたダイナミックな発展が見えてくる。工業化を支えるのはなにか。「近代技術の形成」という地球史的視点で、開港から近代国家勃興期の足取りをたどる。
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