お文の影

角川文庫

宮部 みゆき

2014年6月20日

KADOKAWA

704円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

「おまえも一緒においで。お文のところへ連れていってやるよ」月の光の下、影踏みをして遊ぶ子供たちのなかにぽつんと現れた、ひとつの影。その正体と、悲しい因縁とは。「ぼんくら」シリーズの政五郎親分とおでこが活躍する表題作をはじめ、「三島屋」シリーズの青野利一郎と悪童3人組など人気キャラクターが勢揃い!おぞましい話から切ない話、ちょっぴり可笑しい話まで、全6編のあやしの世界。

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Readeeユーザー

(無題)

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1.9 2018年04月16日

僕は宮部みゆきの時代小説ファンである。まず全ての作品を読んでいるつもりだ。だから未読の本書にも期待大であった。ところがである。読み進めるに従って湧き上がってくる懐疑感。なんか読んだことがあるような無いような。それは「ばんば憑き」に至って確信に変わった。間違いなく既読であった。調べてみると、既刊本を別の版元が書名を変えて出版したものだという。それは幾ら何でも反則でしょ。収録された6編のうち、もっとも秀逸と思われる「ばんば憑き」を書名とせずに「お文の影」を書名にした理由がそれで納得である。 さて、時代小説の魅力は現代ではあり得ない人情話が江戸の町人町を舞台に堂々と語られるところにある。なぜなら読者は常にホロリとする人情小説を望んでいるからだ。その日暮らしの江戸の庶民社会では、何の不自然さも無く人情が成立するのである。宮部の時代小説にも人情物はもちろんあるが、より魅力的なのがミステリー・サスペンス・ファンタジー・ホラーの要素が散りばめられた一群の小説である。 本書には6編の江戸怪異譚が収められている。壺の絵に怪現象が起こる「坊主の壺」。影踏みをして遊ぶ子ども達の中にぽつんと現れたひとつの影の正体は?「ぼんくら」の政五郎親分とおでこが活躍する「お文の影」。欲深さ、嫉妬、人間の怨念を扱った「討債鬼」。「ばんば憑き」は雨の夜に語られる老女の昔話。「博打眼」は物の怪も人物もいきいきと動き回るスピード感が素晴らしい。

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