
小説秒速5センチメートル
角川文庫
新海 誠
2016年2月25日
KADOKAWA
660円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
「桜の花びらの落ちるスピードだよ。秒速5センチメートル」。いつも大切なことを教えてくれた明里、彼女を守ろうとした貴樹。二人の恋心の彷徨を描く劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を監督自ら小説化。
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(無題)
191ページという少ないページ数には大人の甘酸っぱいような、でも苦味のある早熟な初恋が土台となったリァリティのある物語だった。 はじめの二人の初恋から引き離される二人。 どうにも出会うことが叶わずに徐々に諦念が大人になった彼を苦しめる。 恋ってこういう辛さもあるんだと思った。そして、初恋は叶わぬというが、いつまでも初恋を引きずる貴樹が最後のちょっとしたことで初恋から目を離し前に進もうと決心するところがまた新海さんの作品のストーリーの味であると私は思った。
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