かにみそ(1)

角川ホラー文庫

倉狩 聡 / 西島 大介

2015年9月24日

KADOKAWA

726円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

全てに無気力な20代無職の「私」は、ある日海岸で小さな蟹を拾う。それはなんと人の言葉を話し、体の割に何でも食べる。奇妙で楽しい暮らしの中、私は彼の食事代のため働き始めることに。しかし私は、職場でできた彼女を衝動的に殺してしまう。そしてふと思いついた。「蟹…食べるかな、これ」。すると蟹は言った。「じゃ、遠慮なく…」。捕食者と「餌」が逆転する時、生まれた恐怖と奇妙な友情とは。話題をさらった「泣けるホラー」。第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作。

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古今東西の本棚

文学的なかにみそ

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3.3 2022年05月29日

海辺で蟹を拾った。ある日、恋人を殺し、蟹に食べさせた。その蟹はどんどん大きくなり、どんどん人を食べるようになった。 表題のかにみそと百合の火葬の中編小説2本です。表紙のポップな感じとは裏腹に、静かに文学に触れているような感覚になりました。怖いというよりは、ある意味で耽美的でもあって、ホラーというには良い意味で違和感がある作品でした。

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FOX PROJECT

人であり、蟹である。

starstarstar 3.0 2022年03月27日

かにと主人公の対話物語。怖くはない。 最後かにを食べて終わり。 蟹が人間ぽくもあり、またやはり人間ぽくないところがある。それがとても新鮮な感覚を味わわせてくれる。

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nogiukwz12

蟹が新聞を読んでいる。テレビを観ている。

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3.9 2018年06月23日

流星郡が流れた翌朝、無職の若者は海辺で蟹を拾う。蟹は新聞を読んだり、テレビを観たり、不自然に膨らんででかくなったりする。若者と蟹の友情の物語です。ただし、突然、この関係は終わりを告げてしまうのだろうと言う、壊れやすさを感じさせながら。日本語を解す蟹の喋り口は、少女のように軽妙で可愛らしいです。しかし所詮、甲殻類かと思う残虐性を見せますが。残虐性で言ったら若者も負けていませんが、最後の葛藤で溢れる感情にはとても共感しました。残酷だけど可愛らしさのあるおとぎ話。

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nogiukwz12

蟹が新聞を読んでいる。テレビを観ている。

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3.9 2018年06月23日

流星郡が流れた翌朝、無職の若者は海辺で蟹を拾う。蟹は新聞を読んだり、テレビを観たり、不自然に膨らんででかくなったりする。若者と蟹の友情の物語です。ただし、突然、この関係は終わりを告げてしまうのだろうと言う、壊れやすさを感じさせながら。日本語を解す蟹の喋り口は、少女のように軽妙で可愛らしいです。しかし所詮、甲殻類かと思う残虐性を見せますが。残虐性で言ったら若者も負けていませんが、最後の葛藤で溢れる感情にはとても共感しました。残酷だけど可愛らしさのあるおとぎ話。

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