死化粧

角川文庫

渡辺 淳一

2018年8月24日

KADOKAWA

616円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

死化粧を施され、死装束を着せられた母は、静かな美しさをたたえていた。そして母の脳だけが標本として残された。(「死化粧」)。末期癌患者を診ながら、医者である私は、癌告知をしたものかと頭を悩ませていた(「訪れ」)。医局で初めての心臓移植手術。死に瀕した患者の心臓提供を説得する立場に立った医師(「ダブル・ハート」)。人間の病と生命の果て、肉体の意味とを、医師の視座から描いた初期の傑作医療短篇集。

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