ひきなみ
千早 茜
2021年4月30日
KADOKAWA
1,760円(税込)
小説・エッセイ
小学校最後の年、瀬戸内の島で葉は真以に出会った。からかう男子から守ってくれたことを機に、真以に心を寄せ始める葉だったが、真以は何も告げないまま島に潜伏していた脱獄犯の男と姿を消してしまった。裏切られた痛みを抱えて東京に戻り大人になった葉は、上司からのハラスメントに身も心も限界を迎えていた。そんなとき、真以に似た人物をネットで見つけ、激しい動揺に襲われるー。会いたい。今すぐ会って、訊きたい。あの日一体なにがあったのかを。なにも言わずに、いなくなってしまったわけを。
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女子小学生と成長してから
東京に住む主人公の女の子が、家庭の事情で、田舎の島に行かなければならなくなり、島である孤独な少女と出会う…。 小学生の女の子の考え方、行動の仕方として、凄くリアルに感じる。 女性という性と、女性の現代的な行きづらさ(でも、強く生きようとしなくても良いという)についても描かれてる。 子どもと大人という2部構成で、内面(考え方)の成長を感じ取れて面白かった。ラストが素敵。 タイトルにもあるが、瀬戸内の波の描写が非常に美しい。
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