ジョゼと虎と魚たち
角川文庫
田辺 聖子
1997年3月25日
KADOKAWA
660円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、大学を出たばかりの共棲みの管理人、恒夫。どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作「ジョゼと虎と魚たち」。他に、仕事をもったオトナの女を主人公にさまざまな愛と別れを描いて、素敵に胸おどる短篇、八篇を収録した珠玉の作品集。
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(無題)
ジョゼと虎と魚たち 映画化もされ有名作品だというのに初読。 そういえば田辺聖子は古典や古典関係、趣味のエッセイ本などが好きで小説はあまり読んでない。「窓を開けますか」なんか名作だと私は思っているけれど司馬遼太郎が「あんた長編は書かん方がええで」と言ったらしく、それが頭に残り田辺さんの長編って実は本当はイマイチなのかな?と思ってしまい今日がある。 司馬遼太郎は罪深い人である。 ジョゼの名前はサガンの小説からとったらしいがジョゼなんていたかな、、探してみよう。 (ただし例の中年女は皆不幸な結末に皆なりますよーてやつなら読む気無し。 男の作家が嫌がらせからか女を揶揄ったり、自らの何がしかの怨恨からか女の不幸への観望が書かれた小説は松本清張やその他の作家でもよく見る。 が、女流作家が書いてるのは珍しい。 どちらにせよ近寄るつもりは無し。特に病んでいる今、精神衛生上得るところなどは何もなくむしろ害になるくらいで時間と人生の無駄。 それなら「西行」を読む方が余程身のためになるだろう) まぁこのくらいの軽さの小説なら病んでいる今でも読める。 どことなく春琴抄を思わせるも、この主人公の彼氏の男に春琴抄の佐助のような献身はないだろう。関西男独特の情味は感じるけれど、、まぁ去っていくだろうな。 足の悪いジョゼ。気の強い強がりな誇り高い可愛いジョゼ。日本人形のような脆い壊れそうなジョゼ。 生活保護を受けるひとりぼっちのジョゼ。 ジョゼが可哀想だ。 それでも愛してる彼と二人でいるのは先行き不透明でうたかたの恋でも、旅に出たり車椅子で海辺をデートしたり水族館や動物館行ったりそばにいる刹那は幸せなんだな。きれいなきれいな深い海の底でお魚になって二人だけで暮らせるのならこんな幸せなことはない。 アタシたちはお魚や 死んだもんになった 完全無欠の幸福は死と同義語 おみくじの大吉と同じで後は凶に転じるしかないのだからこれはよくわかるかも。 後、ジョゼはジョゼフィーヌのことかな。
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(無題)
「ジョゼと虎と魚たち」がアニメ映画化されると聞いて借りてみた。短編(しかもめっちゃ短い)で驚いた。どうやって映画化するんだろう。 「号泣する準備はできていた」も「ジョゼと虎と魚たち」もすべて女性視点で描かれ、青春ではなく大人の恋を描いた恋愛短編集。号泣〜は平成版、ジョゼ〜は昭和版とも言えるかな。(最近読んだからどうしても比較してしまう) 号泣〜よりもジョゼ〜のほうがあたたかみや可笑しみがあって共感できた。2編目の「うすうす知ってた」が好き。 28歳の梢(独身)が主人公。仕事一筋に見えた26歳の妹、碧(みどり)が急に結婚を決める。妹がいつのまにか大人になっているのを知ってドキドキし、旦那がどんな人か気になってそわそわ、自分はどうしようと思いながら妹の旦那のために料理を頑張っちゃったり、実際会うと照れて顔も見られなかったり、、梢のちょっと自意識過剰気味なところが愛しく、共感できた。こういう未来になったらどうしよ。
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