永田町の“都の西北”(後編)

小説早稲田大学

角川文庫

大下英治

1988年3月31日

角川書店

641円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

昭和62年12月14日、国会稲門会の総会パーティーが、例年より早く参院議長公邸で開かれた。総理の座について約2か月、竹下は、満面に笑みを浮かべて登壇し、総裁選での秘かな協力に感謝の辞を述べた。拍手で応えた三塚、海部、河野、藤波、小渕ら。彼らの笑顔の下に、はやくも次期総裁の座を狙う思いが兆していた。衆参76名の多彩な人材を擁し、与野党横断の幅広い人脈を武器に、国会内に隠然たる影響力をもつ隠れ大派閥、国会稲門会の次の狙いはなにか…。

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