黒いドレスの女

角川文庫

北方謙三

1986年9月30日

角川書店

555円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

羽が舞うように、ふわりとスツールに腰かけた女。黒いドレスに流れるような髪。女は私の店で働きたいという。これが幕あきだった。ある日、男たちが店にやってきた。立岡のことで話があるという。力での押しあい。私の店でのトラブルは許さない。それが掟だった。小さなトラブルは、次の揉め事をつれてくる。いつか私のまわりには大きな渦が巻きはじめていた。グラスに映し出された愛と憎しみの一瞬の光芒。男と男。男と女ー。虚無と情熱のカクテルが振られる。いま、ラブ・サスペンスの幕があく!

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