鬼神の血脈
角川文庫
榊原史保美
1996年3月31日
角川書店
638円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
文楽界の名門・松上家の御曹子である九四郎が、何者かに刺殺された。現場には“オニ”という血文字が残されていた。事件後、姿を消した美貌の内弟子・鬼若に疑いの目は向けられるが…。同じ頃、取材で大分県国東半島を訪れた雑誌記者・成見有介は、そこで先祖の代から脈々と“鬼神”を信仰し続ける百目鬼一族と出会う。そこには九四郎殺しの謎を解く鍵が隠されていた…。「鬼神」の盟約を信じ破滅してゆく、呪われた一族の妄執と悲哀を、耽美色豊かに描きあげた伝奇ロマンの傑作。
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(無題)
JUNEの黒幕的存在、栗本薫女史のお弟子さんということで読んでみました。 鬼神をモチーフとした伝奇小説。耽美的要素が多いのかと思いきや、この点はかなりぼかされていて希薄でした。伝統芸能(文楽)の世界と土俗的な信仰と推理小説をミックスしたような感じ。 鬼神信仰という着眼点は悪くないしテーマも面白いと思うのに、妙に読みづらくてなかなか作品の世界に入っていけませんでした。多分、文体の問題なんじゃないかと思う。文章それ自体、下手ではないと思うのに、リズムが悪いというか情報がすっきりと入ってこないというか、混乱してしまうことが多かったです。なぜその説明を今する? と思うこともしばしば。そして、いろいろ設定に無理がある気がする。最後のあたりは支離滅裂でなんだこりゃ? と思ってしまった……。エンタメ小説は大抵さくさくっと読めるのにえらく難渋しました。
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(無題)
JUNEの黒幕的存在、栗本薫女史のお弟子さんということで読んでみました。 鬼神をモチーフとした伝奇小説。耽美的要素が多いのかと思いきや、この点はかなりぼかされていて希薄でした。伝統芸能(文楽)の世界と土俗的な信仰と推理小説をミックスしたような感じ。 鬼神信仰という着眼点は悪くないしテーマも面白いと思うのに、妙に読みづらくてなかなか作品の世界に入っていけませんでした。多分、文体の問題なんじゃないかと思う。文章それ自体、下手ではないと思うのに、リズムが悪いというか情報がすっきりと入ってこないというか、混乱してしまうことが多かったです。なぜその説明を今する? と思うこともしばしば。そして、いろいろ設定に無理がある気がする。最後のあたりは支離滅裂でなんだこりゃ? と思ってしまった……。エンタメ小説は大抵さくさくっと読めるのにえらく難渋しました。
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