疾走 上
角川文庫
重松 清 / 鈴木成一デザイン室
2005年5月25日
KADOKAWA
704円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔を出しながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる…。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描いて、各紙誌で絶賛された、奇跡の衝撃作、堂々の文庫化。
みんなの評価(35)
starstarstar読みたい
39
未読
25
読書中
3
既読
303
未指定
199
書店員レビュー(1)書店員レビュー一覧
みんなのレビュー (2)
(無題)
十五歳の少年が背負った苛烈な運命、重苦しく、読んでいて快適な本ではない。一言でいえば「救いのない」物語。一家離散、いじめ、暴力、セックス、バブル崩壊の爪痕など。犯罪を犯してしまう少年たちは、決して望んだわけではない。結果的にそういう方向に行ってしまったのだ。その心の道筋がわからなければ、一歩も前に進めない。暴力の衝動を行動に移してしまったのは何故なのか。本人自身が最も理解できず、説明できないというのが実態なのではないか。主人公のシュウジを「おまえ」と呼ぶ存在が、ずっとシュウジを俯瞰しているような形をとる。教会が出てきて、聖書が重要なモチーフになっているだけに、「おまえ」と呼ぶ存在に思わず「神」を思ってしまう。「孤高」の存在を目指した彼は、このあと「おまえ」と呼ぶ存在を乗り越える事が、できるのだろうか。
全部を表示ー部を表示いいね0件
close
ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
X
LINE
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ
Readeeユーザー
(無題)
暗い。ひたすら暗いぞ?
全部を表示いいね0件