物語論で読む村上春樹と宮崎駿
構造しかない日本
角川oneテーマ21
大塚英志
2009年7月31日
角川書店
859円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
暴走する「物語メーカー」に「欠損した私」を委ねてはいけない。少なくとも「構造しかない」物語にこの国全体が「とてつもない日本」という空虚な意味を補填し、日本が世界に届いたと思い込むことだけは止めた方がいい。何も届いていないし、届けてしまってはいけないのである。9・11はアメリカ、ないしはブッシュという「物語メーカー」の暴走としてあり、そこに日本人は「欠損した私」を委ねてしまったことは忘れてはならない。
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