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激闘・列堂
柳生連也斎
学研M文庫
鳥羽亮
2002年7月31日
Gakken
638円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
家康以来、三代に仕えた将軍家兵法指南役を外され、かつての権勢も地に落ちた江戸柳生。失地回復にあせる総帥・宗冬は、裏柳生を率いる弟・列堂を呼び戻し、尾張柳生・連也斎の暗殺を命じる。他方では、江戸と尾張を闘わせ、その隙に幕府を牛耳らんとする徳川御三家・紀伊の陰謀も進行していた。長年の確執をもつ裏柳生・列堂と最後の戦いに挑む連也斎!シリーズここに堂々完結。
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(無題)
前作で江戸柳生総帥の宗冬は、大太刀を握り、連也斎は小太刀を選んだ。家光の御前試合で太鼓の音とともに、宗冬が獲物をふるう。連也斎には全く当たらない。それどころか、かわされた瞬間に、連也斎の小太刀が決まり拳が砕けた。それは連也齋の江戸柳生への怒りが凝縮したものだった。剣術の未熟さと十兵衛暗殺の裏を悟った列堂は、修行のし直しに柳生の里へと立ち去るのだった。 それから五年の歳月が流れ去った。連也齋に敗れた江戸柳生、一番恐れた将軍家兵法指南役を外されるのも必定と覚悟した宗冬であったが、突然家光が死んでしまい、その沙汰もうやむやとなってしまった。家光のあとを継いだ家継も16歳、剣術修行を始めるのに早いどころか遅すぎるほどである。そこで将軍家兵法指南役をどうするかが、蒸し返されたのだ。かつての権勢も地に落ちた江戸柳生。失地回復にあせる総帥・宗冬は、裏柳生を率いる弟・列堂を呼び戻し、次期将軍家指南役の評判が高い尾張柳生・連也斎の暗殺を命じる。他方では、江戸と尾張を闘わせ、その隙に幕府を牛耳らんとする徳川御三家・紀伊の陰謀も進行していた。 実はこの紀伊の陰謀が本編の大筋をなしていたのだ。江戸柳生も尾張柳生もこの陰謀に踊らされていたのだった。このことを知った連也歳は単身宗冬に会いにでかけるのだった。全てを知った江戸柳生は謀には謀で応えるのであった。 三部作了。
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